大越忠保
天衝鍬形の細部まで優美な兜と溜塗り台屏風の美しい平飾りセット

堂々たる鍬形が眩いばかりの輝きを放つ、黄金色の兜飾りを手間のかかる溜塗りの台屏風で飾る美しく華やかな兜飾り平台飾りセット。
飾る場所を選ばない嬉しいコンパクトサイズです。

黄金に輝く勇ましい前立が目を惹く、華やかな兜飾りです。
弦月（三日月）のデザインをモチーフにした太くて大きい前立ては、眩いくらいの光沢のある黄金色に仕立てました。
両側の先端をグッと天に向けた造形はとても勇ましく、お子さまを厄や天災から末永く守る力強さを感じます。
兜の鉢（はち・頭を守る部分）は、筋鉢風に仕上げました。幾つもの筋が入った手の込んだ細工を施しています。吹き返し(耳のような部分)と眉庇(まびさし・つばのような部分)には、細かな文様を施し、その周りを金色の覆輪で縁取りをした輝きのある鮮やかな黄赤色で仕立てました。
兜の錣(兜の後ろの後頭部や首を守る部分)は、金色の小札(こざね)をオレンジとオフホワイトの縅(おどし・小札などを編み上げる紐)の組紐で丁寧に編み上げました。兜の色ともピッタリ合った、明るい色彩で仕上げました。
あご紐にあたる忍び緒は、上品な薄黄色に草色と金色をアクセントに合わせた、正絹組紐を結びました。アクセントに入った草色が若々しさを、金色が豪華さを演出しています。
兜を飾る時には、白系の生地に金色でつる草文様が入った袱紗を飾ります。飾り台とのコントラストがうまれ、雅な兜を一層引立てます。

木製の台と屏風には、光沢のある溜塗を施しました。
透明感のある褐色の漆が美しい高級感ある落ち着いた雰囲気の台屏風です。
黒に近い焦げ茶の台から朱色へグラデーションしていく屏風への流れのある組合せで、朱色へ変わっていく色の境目に桜の花と花びらの蒔絵を入れたことで、桜柄がほんのりと浮かび上がったような趣のある仕立てです。
兜飾りが映り込むほとに艶のある飾台と屏風が、細部にもこだわって造り上げた兜飾りの勇壮さをより一層引立てます。

兜の脇に飾る脇飾りには、端午の節句にピッタリの可愛らしい兜と鯉を飾ります。
木製の黒塗りひょうたん型の台の上には緑色に配色された兜とピンク、黄色、青色で可愛く塗り分けられた三匹の鯉のらくがん細工のお供え物が乗っています。
ひょうたんは、末広がりのその形から縁起物とされ、金運と健康を願って飾られます。
草色の正絹組み紐の飾りも付いた、とても小さいですが細部まで表現された可愛らしいお道具です。

とても凛々しく、ご尊家の末長い発展とお子様の無事な成長を祈念する、強い決意の表れのお飾りとなっています。


「ここはれ（心晴）シリーズ」は「ちいさくても本格的な五月人形を～」をテーマに秀光人形工房が企画した全く新しい五月人形飾りです。そのサイズは「ミニマムサイズ」ながら、本格的な製法で仕上げた兜、本格的な「塗り」を重ねた台や屏風などを組み合わせ、大切な日本の伝統文化「端午の節句」を祝う質実剛健な男児が飾るにふさわしい、高級感あふれるプレミアムな五月人形シリーズです。

五月人形を囲むお子様やご家族皆様の心に、温もりに満ちた「立夏」を届けたい～そんな思いを込めて、ひとつずつ丁寧に手造りいたしました。すべてはお子様とご家族さまの笑顔のために～ここはるシリーズ製作者一同より