羽子板って遊ぶもの?それとも飾るもの?

初めてお正月を迎える女の子への贈り物

「女の子のお守り」や「お正月の羽根つき遊び」というのは知っているけど…
羽子板って飾るもの?それとも羽根つきをして遊ぶもの?
そんな疑問にお答えするため、由来と歴史をご紹介します! 

羽子板のはじめのはじめ

起源はなんと7世紀ごろ!「毬杖遊び」という遊びが変化していき、
鎌倉時代に羽子板になったと考えられています。

羽根付 セット

室町時代にはお正月に宮中で羽根つき大会が行われた記録が残っています。
また、室町幕府の足利将軍が宮中へ羽子板を贈ったことも記録されています。
羽子板が「飾り用」と「遊び用」に分かれたのも室町時代からでした。

羽子板ケース入り飾り【A1802】

どんどん豪華に

装飾が派手になっていき、飾り用の羽子板が進化!
江戸時代後期には「押し絵」という羽子板づくりの技法が確立されました。
立体的でどんな形にもできる「押し絵」は、今でも羽子板づくりの主流です。
庶民に「羽子板飾り」の習慣が広まったのもこの頃でした。

なんで羽子板がお守りになるの?

羽子板遊びで使う羽根の先には「むくろじ」という黒い玉がついています。
むくろじという木の種は、羽子板にあたった時にカーンカーンと美しい音を響かせます。
でも、魔物たちはこの音が大嫌い!羽子板を飾っておけば魔物が寄ってこないと考えられました。

また漢字で『無患子(むくろじ)』と書き、『子が患わ無い』と言う意味なのです。
鬼門である12月から1月を、赤ちゃんに無事に生き延びて欲しい!
そんな願いが込められて、羽子板とむくろじは赤ちゃんと女の子のお守りとなりました。

我が子のために「飾るもの」

邪気や魔物をはね(羽根)除けて、健やかに育って欲しい。
羽子板飾りの美人さんのように、美しく活き活きとした女性になって欲しい。
昔から変わらない子への想いは、羽子板飾りとして現代でも受け継がれています。