吹き流しは目印だった!家紋染めやお名前染めをする理由
鯉のぼりの一番上を泳ぐのは「吹き流し」
鯉のぼりよりも上についている「吹き流し」。
吹き流しに家紋やお名前を染めたりと、鯉のぼり本体と同じくらい目立つ存在ですよね。
実は「吹き流し」が鯉のぼりの重要なルーツなのです。
神様へのお知らせ
吹き流しは神様に守ってもらう家の場所をお知らせするために、目印として天に向かって高く掲げるものでした。
吹き流しは「男の子が生まれたので、この家を守ってください!」
という神様へのお知らせだったのです。
古くから行われていた家紋染め
鯉を泳がせたのは江戸時代に入ってから
江戸時代、江戸の町人たちも吹き流しを真似て「鯉」を揚げるようになります。
武家と同じ「吹き流し」ではお咎めを受けてしまうので、
登龍門の語源となった「鯉」を飾っていたのです。
のちに、吹き流しと鯉を一緒に泳がせる現代の鯉のぼりへと変化していきます。
吹き流しの二本線は二匹の「龍」
吹き流しに家紋を染める時は「二引き(にびき)」と呼ばれる二重線を染め入れます。
細い線と太い線、そしてその下に家紋を入れます。
一本の線を一匹の龍とし、二本引いて二匹の龍「双龍」を表します。
「阿吽(あうん)の呼吸で天から見護っている」という図案になるのです。
吹き流しに込めた子への想い
神様と、神様の使いである龍にも守ってもらえますように!
我が子と家を守るための風習が「吹き流し」に込められているのです。
当工房では「金昇龍の吹き流し」や五色の吹き流しの他、
様々な図柄の吹き流しを製作、ご用意しております。
職人が染める、当工房の鯉のぼり
秀光人形工房では伝統的な捺染(なっせん)染め鯉のぼりと、手描き染め鯉のぼりを製造販売しています。
家内安全と、お子様の健やかな成長を願う気持ちは昔も今も同じ!
伝統ある「家紋染め、お名前染めの吹き流し」を、私達はこれからも製造し続けます。